同じレコードプレーヤーでも、こんなにも表現が違う!というのも驚きでした。構造的に言えば、CLEARAUDIOはあるていど物量を投入して、筐体もリジッドに固めていく方向。ROKSANは単純なフローティング構造ではなく、縦方向はリジッド、横方向にはコンプライアンスをもたせているようです。

ドイツとイギリス、同じゲルマン民族でも、大陸に位置する国と、小さな島との違いなのでしょうか。同じく理詰めで、限界まで工作精度を求めているのは同じ。でもCLEARAUDIOが正攻法に、正面から攻めているのに対し、ROKSANにはある種の諧謔を感じるのです。「ひねり」というか「ひねくれ」というのか。もっともROKSANの社長トラージ・モグハダム氏はインド人なのですけど。