red&black

この赤と黒のケーブルは、Belden8412ケーブル。スタジオのマイクケーブルとして使われているものだそうで、ボクはヤフーオークションに出品している方から購入したのだが、1メートル3400円。赤と黒のほかに、青いものもある。品質はすべて同じだそう。RCAプラグはノイトリックス。

何年か前、同じ方からBeldenのデジタルケーブルを購入したことがある。ORACLE CD1000とCHORD DAC64のあいだに使用したのだが、その音は一言でいって「むき出しの音」。一切の修飾語を排して、言いたいことだけを言うような、音だった。そのときは、すこし品位に欠けるような気がして常用ケーブルとはならなかったのだが、そのストレートな音は印象に残っていた。

そしてこのインターコネクトである。デジタルケーブルと同じ、「むき出しの音」がする。CDとプリのあいだに使用したとたん、シンバルがジャーンと鳴って、ベースがぶるんと震えた。プリとパワーのあいだにも入れたら、もっとえげつない感じの音になった。前段機器のラックのスパイク受けをはずしたところ、音の鮮度はそのままに、品位があがってバランスがよくなった。機器の性質や、セッティングの良し悪しをむき出しにするケーブルなのだろうか。

このケーブルに目を向けさせてくれたのは、目黒方面でオーディオを追求しているTさん。Tさん自身も、何年か前は極太の高級ケーブルを使用していた。でも今は、「ほとんどベルデンか、古いスーナーかレビンソンの純正付属品、そして70年代のWE」なのだという。