Jey Jey Junsan!

昨日はSoweluのライブをすっぽかして男飲み(コワイもの見たさ)。その前に早起きしてJeyさんのところへ寄らせてもらいました。

Jeyさんはオーディオ界の「忍者」としても有名ですが、さていったいどんな殺しのワザをお持ちなのか、興味津々でした。ただJeyさんがお好きなソフトは男性ヴォーカル、しかもドイツのレーベルから出ている白人ブルース!というかなり屈折した嗜好をお持ちなので、優等生オーディオをモットーにしているワタシの耳にどう聞こえるのか、心配もありました。

しかし、Jeyさんの音はちょっとヘンタイが入っていますが、オーディオ的にもハイレベルな音。まず感じたのは、JMラボのアルトユートピアというスピーカーの基本性能の高さ。フルレンジのようにまとまりがよく、上下のレンジは広大。歪み感は皆無。ドライブのしやすさも美点でしょう。現代スピーカーでありながら、ことさら空間表現を強調したところがなく、繊細できめ細かい音色が特徴だと思いました。こりゃあ、いいスピーカーだ!

ドライブするパワーアンプはFMアコースティックスのFM711。プリはLINNのAVプリ。プレーヤーは、SACDはESOTERICのユニバーサルプレーヤー、CDの場合はレビンソンのDACを通しているそう。

ところでJeyさんはケーブルのマジシャンとしても有名。高級ケーブルやトランス類をおしげもなく投入して、また信号ケーブルには謎の白いシートが巻かれるなど、万全の対策をとられています。ほとんどの機器にインシュレーターも使用中。しかし高級ケーブルくささ、ドーピング感はありません。聞き疲れのしない、自然な音にまとめあげているのは、Jeyさんの腕なのでしょう。

いくつかかけていただいたCDは、ひとことで言えば「ピュア」。このいかつい男がなぜ?とも思ってしまいますが、きめが細かく、デリカシーがあって、やさしい音、と感じました。男性ヴォーカルの、ちょっとダークな雰囲気もよく伝わって来きます。レンジの広さを誇示するような再生ではないのですが、いざというときには「出るぞ」というポテンシャルを感じます。スエーデンのジャズ(ライブ)では、楽器の音色をきれいに再現するとともに、ミュージシャンの前後関係もしっかりと提示してくれます。

持参した「AKIRA」「SOWELU」を聴いて、ぼくだったらスピーカーの間隔をもう少し広げて、試聴位置との距離ももうすこし取りたいかも、と思いました。でも、そうするといまの音色感がスポイルされてしまうとのこと。このスピーカーの潜在能力は底知れないものがありそうなので、しばらくは(もしかしたら一生)いろいろ楽しめそうですね。

こんどはぜひ、我が家にも遊びに来てください。Naru邸での驚愕体験はこのあと!