LNP-2L impression

LNP-2Lにつなぎかえた瞬間に感じたのは「音が立っている」ということ。これ見よがしではないんだけど、音の伝わり方が違う。ベース、シンバル、ギター、ヴォーカル、そのどれもが、全体の中に埋もれることなく、存在感を主張している。

それでいて、演奏者がバラバラに演奏している感じはしない。たとえば「ワルツ・フォー・デビー」では、ビル・エヴァンススコット・ラファロインタープレイが、いままでになかったほどの緊密さと緊張感を感じさせる。さらに客席の会話が聞き取れるほど(演奏中くらい黙ってられんのか!)明瞭なのにもびっくり。そうそう、ラファロといえば、「ジ・アライヴァル・オブ・ヴィクター・フェルドマン」なんか、Wさんに聴いて欲しいなー。

このことはMISIAのベスト盤の5曲目でも感じた。曲の最後に拍手や歓声が入っていて、スタジオライブなのかな? と思っていたのだKれど、その観客が増えたようで、クラブでのライブだったの? と思ってしまった。果たして実際は?

「レコードみたいな音だな」とも感じた。ボクが思っているレコードの良さ、つまり立ち上がりの良さ、自然の音に近い質感をCDでも感じる。CD12との相性もいいみたい。CD12が、いままででいちばん実力を発揮しているようだ。

ちなみにA氏の言うとおり、レヴィンソンとTANNOYの相性は良くないようだ。試みにMANLEY ML10Bとつないでみたところ(パワーアンプはHafler)、なんともぱっとしない音。英国流の渋さとアメリ東海岸の渋さが喧嘩しているような? これをボストン茶会事件という(もしかしたらホント)。

インプレ追加。LNPはバランス入出力がついているけれど、それはオマケみたいなもの、と聞いていた。でもバランスでもぜんぜんオッケー。入力はTAPE 1のバランス端子、出力はバランス出力を使用。ケーブルはBELDEN8412。これがいいんだわー。ヴォリュームを上げて行くと、演奏の現場に投げ出されたような気分になる。ヴォーカルだとAUX入力も雰囲気が出て悪くないんだけど、インストルメンタルはTAPE入力、最高。