NAGRA MPAのMは、MOS-FETの略(VPAのVはVACUUMの略)。電源部はスイッチング電源である。VPAと比較すると、VPAのほうがきらびやかな中高域の魅力がある。MPAは押し出しのいい中低域がいい。MPAはプロ機のような、飾らない魅力、安心感がある。素朴な音ともいえる。

女性ヴォーカルの魅力はVPAのほうがあるかもしれないが、ジャズを聴くならMPA。ベースもドラムスもサックスやトランペットも、いい音で鳴ってくれる。どこか、ヴィンテージの機器に通じるような音ともいえる。高域を欲張っていないからだろうか。

夏場はMPAを使って、冬は暖房を兼ねてバイアンプ(マルチ)にする、というのも手かもしれないなあ。