meet the vacuum tube

真空管アンプってどうも凄いらしい、ということに気がついたのは、ちょっと言いたいオーディオの話というホームページに出会ってからだった。元はメーカーのアンプ設計者で、趣味で真空管アンプを製作している方のエッセイなのだが、とにかく含蓄が深い。面白い。

それまでは、真空管のアンプというものは、懐古的とは言わないけれど、どちらかというと甘い、雰囲気で聴かせる方向なのだと思っていた。だがこのページによれば、真空管アンプの音は「強引に感情をゆさぶるような」「音楽のさまざまな表情をあらわしてくれる」「生き生きとした」音なのだという。

「音の立ち上がり」の大事さを教えてもらったのも、シンプルな回路の優位性に気づかせてくれたのも、このページです。それ以降しばらく、ぼくは寝ても醒めても「音の立ち上がり」のことを考えていました。

さらには音の変化はスピーカーを替えたときよりも、アンプを替えたときのほうがはるかに大きいこと。スピーカーが人間の外見だとすれば、アンプは精神的な部分だということ。ウエスタンなどヴィンテージシステムのすごさ。このぺージから学んだことは数知れません。

だからといって、いきなりNAGRA VPAを買っちゃうワタシは、お調子者以外のなにものでもありません。