PLUTO

koji4432さんがNAGRA VPA KRの試聴記を書いてくれています。くわしくは物欲の地平線をごらんください。

VPA KRの音がどんなものか、書かれたものがほとんどないので、とてもありがたいです。我が家でのインプレッションと重なる部分が多いのですが、異なるところもあるようです。まさしく!と叫んだのは鉄腕アトムの部品が真空管845に似ているというところ。

「前後の音場表現はひかえめ」「低域はおとなしい」というのはボクも日頃から感じているところです。「ステレオサウンド」誌のレビューでは、845がKR社製になって、低域が改善されたと書いてありましたが…。「響きのいいホールでゆったり聴いているよう」という表現もうなずけます。

異なるのは「ポン置きで聴き手の心情に訴えるような音の出し方をする」という部分。我が家では、最初はけっこうそっけない鳴り方でした。このへんは中国製とチェコ製のタマの違いというより、プリの違いという気もしますね。

ここで、思い出しました。NAGRA VPAの購入直後、コニサー4.0を借りて聴いていたことがあったんです(忘れるなって)。そのときの印象はですね、たとえば「DEEP FOREST」がエスニックを盛り込んだハウスというのではなくて、汎アジア的な交響曲のように聞こえて、ほんとにびっくりしました。あと鬼束ちひろ「This Armor」の10曲目。鐘の音がすぐそこで叩いているような音がしました

このとき思ったのは、コニサーって真空管っぽい音だな、ということ。やっぱり「音の立ち上がり」がいいんです。かりっと立ち上がる。ポップス系の曲では表現が大げさすぎるというか、端切れが悪くなるようで導入にはいたらなかったのですが、ボクがクラシックを中心に聴く人間だったら、迷わずコニサーを買ったと思います。ちなみにコニサー4.0とJeff Rowland Model1.1の組み合わせもよかった。