CASINO ROYALE

音がよいという評判を聞いて、買ってしまいました。「CASINO ROYALE」。たしかTASのSUPER DISC、しかもベスト7の一枚じゃなかったっけ? 落札価格は10ドル。コンディションはVG++くらいかな? ノイズもありますが、音楽がうもれてしまうほどではありません。

で、このレコードのマトリクス番号は、A面が4S、B面が1Sです(このCOLGEMSというレーベル、RCA系なのでしょうか)。もちろん最初はA面から聞きました。ハーブ・アルパートとティファナ・ブラスのごきげんな演奏が、SPの存在を無視して左右に広がります。2曲目はダスティ・スプリングフィールドの「THE LOOK OF LOVE」。鳥肌が立ちました。リアルです。こんな音のいいレコードが10ドルなんてー、と思いながらB面に。

椅子から転げ落ちそうになりました。なんだなんだ。演奏が、目の前を埋め尽くします。A面では、音がいいと言っても、ハーブ・アルパートが真ん中、ブラスが右と左、という感じで別れている気がしたのですが、B面では、空間がつながっているのです。これが1Sのすごさなのでしょうか。

いままでの経験では、マトリクス番号が若いものほど、「音の鮮度が高い」「音の立ち上がりが早い」のは当然として、「空間情報がより多くなる」ことも感じていました。楽器やヴォーカルのまわりの、空気感みたいなものを、より強く感じるのです。それが、今回も証明された、と言っていいのかな(このレコードに関する情報をあまり知らないので、自信無し)。