「stereo」誌のことを書いたので、ついでに。この号でいちばん気になった製品は、277ページに出て来るアキュフェーズのパワーアンプPRO30/RS-N2でした。NHKに納入されたというモニタースピーカーFOSTEX RS-N2の専用アンプなのだけど、アキュフェーズのコンシューマー製品のシャンパンゴールドではなく、精悍なブラック。つまみや文字のデザインもかっこいい。欲しい!

ボクはもともとプロ用機器の、メカニカルでハードボイルドなデザインが大好き。以前使っていたSTUDER A730もそうだし、Mark Levinsonの初期モデルだって、外観デザインはプロ用のにおいがプンプン。NAGRAだって、プロ用テープレコーダーを元にしたデザインだし。そういえばEMM LABSのSACDプレーヤー&DACも、音よりもデザインに惹かれてしまうのです。dcsも、プロ用のほうが…。そして、デザインがいい機器は、だいたいにおいていい音がするもののようです。

でも、だからと言って、プロ用機器がすべていい、とは思っていません。この雑誌のEX-PRO代表のインタビューページで「PA畑のプロが作る製品にハズレなし」と書かれていたけれど、果たしてそうなのでしょうか? ボクの少ない経験から言っても、スタジオのモニターってけっこう素っ気ない音。言うことは言うけど、よけいなことは言わない。それはレコーディングのアラを探す音であって、自分の家で聴きたい音とは、ちょっと違う。

そういえばFM ACOUSTICも、もともとはプロ用からスタートしたメーカーですよね。同社のプロ用のアンプって、聴いたことがありませんが、どんな音がするんでしょう。コンシューマーモデルと同じような音だったら、たぶん仕事にならないでしょうね。だって、ぜんぶいい音に聞こえちゃうんだから。