『Come Away With Me』(ノラ・ジョーンズ
まずは英VITALで聞いてみます。うーん、きれいな音。ギターの響きもきれい、意外と下のほうまで伸びていて、ベースも存在感がある。これでじゅうぶん、と思うのですが…。BELDENに代えると、なんというか、録音したときの空間がそこにあらわれる感じ。ベースが手前で、その奥にドラムス。ノラの声は、インティメット。吐息がかかりそう。最初から、あまりに予想通りの展開っていうのも、orz。

『the rainbow children』(Prince)
US録音のUS盤。BELDENは、フツーに通して聴いてしまう。リズムも空間表現も、あまりにも自然。でも曲の所々に、プリンス独特の節回しとうか、コブシ? がつまっているのに気がつく。ファンクっていうのは黒人の演歌なんだなあ、というのがよくわかる。12曲目、気持ち悪いほど、音が立っている。演奏がスリリングに聞こえる。13曲目は、音が押し寄せてくるよう。いっぽうVITALも、特に空間表現はすばらしいのだが、なんとなく「黒い」感じがなくなるのが惜しい。

『Yellow Sabmarine』(ビートルズ
BELDEN。聞き慣れた、ナロウレンジのビートルズがここにいる。VITALだと、世界ができる、って感じです。一曲目なんて、波がぐるぐるまわったり、声が上から下から聞こえたり。サイケデリック。最後に大太鼓が入っているのですが、VITALだと太鼓の革がふるえる感じが分かる。

『grown backyards』(デヴィッド・バーン
録音はドイツ、日本盤。BELDENの土くさい感じもいいんだけど、VITALだと格調高い感じになる。特に3曲目。ルーファス・ウエインライトとのデュオ。VITALだと、曲が始まる前の静けさからして違うのだ。デヴィッド・バーンの声の伸びがすごい。BELDENだと、ねばりが出るけれど、この盤の場合は、VITALが合っているように思う。

『Light&Shade』(小山太郎)
小林貢さんのプロデュース作。VITALは、空間表現がすごい。ピアノが右、ベースがまんなか手前、ドラムが右奥で、それぞれのミュージシャンの動きが見えるよう。でも、いかにも高級オーディオみたいな音、でもある。BELDENでは、音の世界が大きくなる感じ。ちょっと大雑把だけど、演奏が生き生きしている。ノリがあって、これはいい!