マイルスの「My Funny Valentine」は60年代に録音されたライブですが、ML10で聴くと最高なんです。一番好きなのはA面一曲目のタイトル曲の、ハービー・ハンコックのソロ。あまりにも美しいフレーズの連発で、ソロの途中なのに客席の男性が「イエイ」とつぶやいて、拍手がひろがってしまうほど。

この「イエイ」がAvalonだとよく聞こえなかったのに、ML10だと、思わずため息がもれちゃった、という感じがよく分かるのです。「もれちゃった」感が。

ところで、このアルバムのB面一曲目は「Stella by Starlight」。こちらではマイルスのソロのときに、感極まった観客が「イエ〜」と叫んでしまう場面があります。で、今回はじめて、B面の「イエ〜」とA面の「イエイ」が同じひとだっていうことが分かりました。歴史に刻まれた「イエイ」。それにしても、誰…。