スピーカーに罪はない

あるサイトに「スピーカーのせいにしてはいけない」という言葉が紹介されていた。故井上卓也氏の言葉らしい。実はボクも最近同じようなことを考えていた。

スピーカーは音の出口であるから、ヘンな音がしている場合、どうしてもスピーカーが悪いと思ってしまいがち。「もっといいスピーカーに替えたら、いい音になるんじゃないか?」。これが間違いの元である。大体、高額なスピーカーほど鳴らしにくいと考えたほうがいいのだ。

考えてみればオーディオはシステムなのであり、ソース機器やアンプの調整がうまくいっていなければ、スピーカーからいい音が出るはずがない。スピーカーがかわいそう。だからボクは、「スピーカーに罪はない」と声を大にしていいたい。オーディオ評論家のなかには、スピーカーはオーディオの進歩から取り残されていると考える人もいるようだが、ボクはむしろ、スピーカーは1900年代の初めに完成されていたんじゃないかと思っている。

オーディオにおいて一番音に影響があるのは、だから調整が大事なのは、まずはソース機器であり、プリアンプ。XERXESを調整し、NAGRA PL-Lの電源の取り方を工夫しつつ、最近はそれを実感しております。