レコード屋さんに行くとつい、モノクロのジャケットを手に取ってしまう。たいていはヨーロッパのマイナーレーベルだったりするのだけれど。以前も紹介したかもしれないChet Bakerの「Live In Sweden」。こういうのを聴いていると、音楽の本質は「暗さ」だよなあ、と改めて思う。

アメリカが豊かだった時代のRCAやCOLUMBIA、CAPITAL。確かに音はいいんだけど、なにか「明るい音」というか、「お金持ちっぽい音」というか。ちょっと違うんだよなあ、という気分です、最近。

ミュージシャンでいえばOscar Petersonとか、Shelly Mannとか。やっぱりアメリカで人気があるのは「明るい」人なんですね。でもそう考えると、Miles DavisがColumbiaでアルバムを出し続けて、それが売れていたというのが信じられない感じもする。「Bitches Brew」なんて難解だし暗いし、何人が理解したのだろうか。不思議だ。