まだの人は

Complete On the Corner Sessions

いやこれ、まだの人は早めに買っておいたほうがいいかも。といっても『オン・ザ・コーナー』関連は１枚だけ（あとは『ゲット・アップ・ウイズ・イット』とか『ビッグ・ファン』から）なのですが。とにかくむちゃくちゃカッコいいから。１枚目のディスクの冒頭からして、やられる。オリジナルにはなかった、ほんの１秒くらいの出だしが収録されているんだけど、これがあるとないとでは大違い。

それにしてもマイルスの60年代の音楽的変貌というのは、ちょっと信じられないくらいの凄さ。1961年には『サムデイ・マイ・プリンス・ウイル・カム』とかやってたのに、69年には『ビッチズ・ブルー』ですよ！　どうなっちゃってんだろう。これだけ音楽のベクトルが変わってしまったミュージシャンって、ほかにいるんだろうか。

中山康樹氏にはいつか、マイルスのコンプリートシリーズの解説本を書いてほしい。よろしくお願いします。