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某月某日、宗教学者のS先生のお宅にお邪魔する。S先生はふるーい知り合いなのだが、最近、LINN MAJIK DSで検索していて、先生がMAJIK DSとサウンドデザインSD-05で音楽を楽しまれているのを知ってびっくり。さっそくA氏を誘って、お伺いしたという次第。
SPはソナス・ファベールのクレモナM。これほど仕上げが美しいスピーカーは滅多にない。クラシック用と思われている人が多いかもしれないが、どっこいジャズでも、テクノでもオッケーだ。テレビの録画をしたPerfumeも十分楽しめるし、ボクが持参したウイントンだってなんの問題もない。いや、問題ないどころか、我が家では聞こえないような細かいニュアンスが表現されていて、ちょっと驚いてしまった。非常にリアルというか、楽器の音が装飾なく聞こえてくる印象である。
機器が存在しないといおうか。ただ、音楽だけが聞こえてくる。なんの気負いも、力みもなく、あくまでも自然に。こういう音は、滅多に聴けるものではない。
MAJIK DSからSD-05は、もちろんデジタル接続。つまりスピーカーの直前までデジタルなので、純度の高い伝送が可能だ。この組み合わせ、ありそうで意外と思いつかなかったのでは? ほかにやっている人も知らないし(しかも、SD-05が生産終了となってしまい、もうできない。SD-05の最後の一台は、先生の友人のO先生が購入されたという)。
そして、ソナスとの組み合わせが絶妙だと思う。三位一体か。三種の神器か。これが、たとえばウイルソンのSPなんかだともっと分析的になってしまうような気がするし、もっと小型のSPだと真価が発揮できないと思うのだ。
それにしても、Perfumeを聴きながら、「ポリリズムと言えばマイルスですよねー」なんて会話ができるのもうれしいし、オフ会でプーさんの「AAOBB」が聴けるなんて思ってもみませんでした。
そうそう、先生はいまの音を「解脱した音」と表現されています。といいつつ、電磁波対策グッズを試されたりしているらしい。あちらの世界に行ったっきりじゃなく現世にとどまる、菩薩の境地でしょうか。迷える衆生に、また、いい音楽を聴かせてください。
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