Ayre初のUSB DACであるQB-9を自宅試聴。Macに何枚かのCDを取り込んで、聴いてみる。データ形式は非圧縮で一般的なWAV。リッキー・リー・ジョーンズの『ポップ・ポップ』では、一聴してレンジの広さ、解像度の高さを感じる。これはけっこうアリかも? と思って、ジャコとトニー・ウィリアムスジョン・マクラフリンが狂気の演奏を繰り広げる『トリオ・オブ・ドゥーム』を聴くと、トニーのドラムが炸裂する感じがよく分かる。

しかしCDを4、5枚聴いたくらいで、なにか違う、と思ってしまった。冷静なのである。気持ちが伝わってこないのだ。これっていままで何カ所かで聴かせてもらってきたLINN DSやPCオーディオの音。やっぱりダメなのかな。。。

ふと思い立って、データ形式AIFFにしてみる。え? と声が出そうになった。音のつながりが全然違う。音楽が、SPから流れ出す。演奏者の感情がこもっている。AIFFはアップルが開発した形式。AIFFがすごいのか、iTunesとの相性がいいのか。そのへんは分からないのだが、データ形式でこんなに音が違うとしたら。。。LINN DSも検討の余地があるのかな(残念ながらいまのところLINN DSでAIFFは使えるけれど、もろもろの設定はMacではできないのだ)。

とはいえ、QB-9のマニュアルを読んでいて、Ayreの技術力はとことんすごいと思った。くわしくはAXISSのHPを見てほしいのだが、高精度固定クロックをDACに置く、光アイソレーターでPCとDACを分離、プリエコーやポストリンギングを根絶した最新のフィルターなど、納得の内容。

ところでデータ形式をアップルロスレスにもしてみたが、これは一瞬聴いただけで、品位が落ちているのが分かって即、却下。