OLYMPUSについて語るとき、非常に重要な、でもあまり語られることがない事実。それはC50SMの存在だ。C50SMはJBLの初代スタジオモニターであり、その後の43シリーズに発展するエポックメイキングな製品だが、その仕様はOLYMPUSそのものだ(SMというのはA氏が好きなあれではなく、スタジオモニターの略かと)。

密閉型のエンクロージャーにLE15Aと375あるいはLE85の2ウエイ。当時スタジオの定番だったALTEC 604を押しのけ、EMIやCOLUMBIA等のスタジオに採用されていったという(人気があったのはやはりLE85のバージョン)。

つまりOLYMPUSJBLのコンシューマーモデルとプロ用モデルの架け橋といえる。共通の先祖といってもいい。もっともC50SMという型番には疑問がある。C50というのはすでに書いたとおりOLYMPUSのエンクロージャーにつけられた型番なのだが、C50SMのエンクロージャーは同じ密閉だがサイズはまったく同じではないのだ。内容積は同じなのかなあ。ちなみにC50SMは容積6立方フィート。1立方フィートは28.3リットルだから、169.8リットル。