日曜日はおなじみのWさん、天才アート・ディレクターのyanaちゃんをお招きして試聴会。WさんはこういうオールドJBLには興味ないと思っていたのですが、このまえ一関に行った時に「なんで呼んでくれないのよ?」と詰問されたため、今回の試聴会となりました。

まず『ボビノ座のバルバラ』のステレオ仏盤をかけてくやしがらせようとしたけれど、あっさり「この前、手に入れたよ」。気をとりなおして「2曲目のベースの音がいいんですよねえ」というと、「おほ♥ いいところに気がついたね。これライブだから、エンジニアはまずボーカルとかピアノのレベルを合わせるんだよね。ベースのレベルは一番最後なの」。なるほど、勉強になります。「それにしても、50年も前の録音とは思えないね。これの次に『ワルツ・フォー・デビー』をかけると、同じ左チャンネルにスコット・ラファロのベースが入っていて、すんばらしいんだよね」とのことです。

『ゴールデンサークルのオーネット・コールマン』でも、「ベースの音がほとんど聴こえないですね」「これ、たぶんクラシックのエンジニアが録ったんじゃないかなあ。オンマイクなのはアルトだけで。でも、だからヴァン・ゲルダー録音とは違う良さがあるとも言えるよね」。次もふだんはかけないザ・バンドの『ステージ・フライト』。「3枚目ね。これも音がすばらしいね」「ところでジャケットにノーマン・シーフのクレジットがあるけど、ジャケットはイラストですよね。なんでですか?」「ああ、おまけにポスターが入ってるんだけど、その写真を撮ったんでしょ」。ニイノニイノさん、ポスター入っていませんでした(涙)。

試聴会でギル・エバンスなんてかけることはないんですが、さすがのWさんもこれは知らないだろうと思ってかけたのが『ギル・エバンス・オーケストラ・プレイズ・ジミ・ヘンドリクス』。それからアダムス・プーレン・カルテットの『CITY GATE』(邦題は『メタモルフォシス・オブ・チャーリー・ミンガス』)。「初めて聴いたなあ」「けけ」。ジョニ・ミッチェルの『ブルー』では、「もう、どうにでもして」とのお言葉が。私にどうしろというのでしょうか…。

夜は中国飯店に移動して乾杯。ワインを3本も頼んでしまったのは、なぜか3回もグラスを倒した人がいたからです…。ところでWさん曰く、「ぼーぼぼさんは人間は快楽主義者なのに、音は求道者というか、ストイックだよね〜」とのことですが、私は人間も求道者です! 誤解のないように。